まず祓社へ
正門の鳥居をくぐったら、すぐに御本殿を見に行きたいところですが、まずは立ち止まって、参道右手の「祓社(はらいのやしろ)」という小さな社を訪れましょう。そこには四柱の神様が。穢れを祓ってくれると言われています。出雲大社の神様へ参る前に、ここで汚れを落とします。
二拝四拍手一拝
祓社で穢れを落としたら、三の鳥居を抜け、松の参道へ入ります。樹齢何百年にもなる松の参道を歩み、四の鳥居を抜けると、いよいよ本殿へ。
参拝者は本殿に直接参拝ができないので、八足門まで進み、その前で参拝となります。このとき注意していただきたいことがあります。
出雲大社は「二拝四拍手一拝」が基本だということ。他の神社の「二拝二拍手一拝」とは違うんです。正しい参拝ができると思いがより強く届くようにも感じます。この機会に参拝方法を覚えましょう。
本殿へ二度参拝
マナーは「二拝四拍手一拝」だけではありません。参拝の際、拝殿で本殿に向かって参拝するだけで終わってしまいがちですが、以下を意識してください。
1.本殿正面の拝殿でご拝礼
2.瑞垣に沿って、摂末社を参拝
3.御神座正面より、再度心を込めてご拝礼。つまり、本殿正面で拝礼したあと、西側からも参拝します。大國主大神が鎮座する本殿の正面の入り口は南向きですが、殿内の御神座は西向きになっているためです。本殿の西側には、そのための拝所も設置されています。
注連縄に賽銭を投げない
本殿への参拝後、境内から西側へ出たところに「神楽殿」があります。こちらにかけられているのが、出雲大社のシンボルにもなっている大きな注連縄。重さ5トンもあると言われる大注連縄です!
注連縄の下へ入ってみると分かるのですが、注連縄の藁の間にたくさんの硬貨が挟まっています。これは、注連縄にお金が刺さると願いが叶うといったデマが広まっているためとか。注連縄が傷んでしまうので神社の方は困っているそうです。注連縄にお金を投げる行為は慎みましょう。
参道の4鳥居
参道には、4つの鳥居があります。それぞれ材質が異なる自然のもので造られていて、風格や佇まいも違います。一の鳥居が石、二の鳥居が木、三の鳥居が鉄、そして四の鳥居が青銅。中でも四の鳥居は、国指定重要文化財になっていて、重厚感ある佇まいは最後の神域への入口であることを感じさせます。
一の鳥居から順番にまわります。高さ23mの一の鳥居である「宇迦橋の大鳥居」の前で、まず一礼を。橋を渡る際は端を歩きましょう。真ん中は神様が歩く道となります。二の鳥居である「勢溜の鳥居」が出雲大社の正門となり、こちらでも再度、一礼をしてからくぐります。鳥居をくぐると下り参道が前に広がり、この参道の途中に「祓社」があります。普通は参道を上るものですが、出雲大社は奥に進むにつれて、下っていく全国的に珍しい参道です。
白いものを身につけて参拝すると、気持ちを改める意味で良いと言われています。試してみてくださいね。